兵庫県丹波篠山市倉本の里山を拠点に自然体験を提供している「草むらの學校」(内田圭介校長)は、公募で集まった参加者が1年かけて原料栽培から仕込みまでを体験するクラフトビール造りを進めている。パブを併設する醸造所、丹波路ブルワリー「テラノ・サウス」(同市北)でこのほど、醸造を行ったり、ネーミングやラベル案を出し合ったりした。11月に完成する予定。
丹波篠山や京阪神の8組が参加。昨年11月の大麦の播種から始め、追肥、ホップの植え付け、大麦やホップの収穫などを体験してきた。
最終回のこの日は、約200㍑分を醸造。大麦と麦芽を混ぜたタンクに湯を足し、同醸造所の井筒一摩代表(39)から、泡を立てずにゆっくりと混ぜる、だまをつぶす、などとアドバイスを受けながらおかゆ状にし、糖化を待った。さらにホップを投入すると、爽やかなビールの香りが充満した。
クラフトビール好きだという山本国夫さん(68)、珠美さん(66)夫婦は、「普段ではできない体験で貴重。ホップの爽やかな香りが漂い、楽しかった」と話していた。
今回は最終過程で、塩漬けしたサクラの花や葉で香り付けするという。昨年はヒノキを使った。
ビールは一般販売も行う。11月の完成時に購入方法を公表する。
同学校の「ビール部」の取り組みで2年目。ほかに「きのこ部」「ツリーハウス部」がある。
◆第3期を募集
「草むらの學校」は、3年目となる来年のクラフトビール造りの参加者を募集している。来年はスギの香りを付ける。11月の大麦の播種から9月の醸造まで全7回。醸造以外は西紀地区で活動する。
初参加は1口(大人2人、完成したビール330㍉㍑×6本などを含む)につき年間5万円。リピーターは4万5000円。先着30口。申し込みは11月までに。


























