「丹波国際映画祭」(実行委員会主催)のグランプリ授賞式が13日、春日文化ホール(兵庫県丹波市春日町黒井)で開催された。約1カ月の期間中に、丹波地域3カ所の映画館やホールで約30作品を上映し、観客による直接投票を行った結果、「~運送ドラゴン~ パワード人間バトルクーリエ」がグランプリに輝いた。また、「ヱビスシネマシスターズ」として、映画館「ヱビスシネマ。」を応援し続け、9月に亡くなった竹安今日子さん(同市柏原町)をしのび、同グループに功労賞が贈られた。
「バトルクーリエ」は、アームレスリングの元日本王者で「パワー系アクション俳優」の大東賢さん(57)=大阪府四條畷市=が監督兼主演を務める、特撮を盛り込んだアクションコメディー。運送業のアルバイト社員が主人公で、「ゴッハイ」(誤配)と名乗る闇の武装勢力と戦うことになり…というストーリー。監督自身の実体験をもとに、配送員の悲哀や奮闘ぶりもリアルに描いた。大東監督は「グランプリは地元の皆さんやスタッフ、出演者、熱烈なファンの方々のおかげ。本当にうれしい」と笑顔を弾けさせ、「日本のアクション映画界に“新風”を巻き起こしていきたい」と意気込んでいる。
功労賞を受けた竹安さんは、実家が氷上町成松の「ヱビスシネマ。」隣で、当初から映画館を応援。友人の山内佳子さん(同市春日町)、池上かおりさん(同市氷上町)と3人で「ヱビスシネマシスターズ」を結成し、動画などでPR活動を行ってきた。
同映画祭は3年目。今年は延べ約3300人が鑑賞したという。また、15作品の関係者が丹波を訪れた。
映画監督の近兼拓史実行委員長は「最終日まで“4つどもえ”で、見応えのあるレースだった。ファンの熱い思いをひしひしと感じた。受賞がきっかけで『また丹波に来る』と言っている関係者もいて、うれしい流れが出来つつある」と話していた。
このほかの各賞は次の通り(敬称略)。▽観客賞=つぎとまります▽最優秀男優賞=野辺富三(みんな笑え)▽最優秀アニメ賞=トラペジウム


























