猫カフェに「暴れ馬」 応援団の作家が展示 連載”まちの世間遺産”

2026.03.16
丹波篠山市地域地域観光

猫カフェの入り口にたたずむ鉄アート作品「暴れ馬」=兵庫県丹波篠山市南新町で

当たり前にありすぎるけれど、住民が大切にしていきたいもの「世間遺産」―。丹波新聞では、兵庫県丹波地域の人や物、景色など、住民が思う”まちの世間遺産”を連載で紹介していきます。今回は、兵庫県丹波篠山市南新町にある猫カフェの鉄アート作品「暴れ馬」です。

猫カフェ「くつろぎ古民家まめ猫」。保護猫たちがのんびりと暮らし、訪れた人々が癒やされていく店の入り口に、鉄線で作られた高さ2メートルほどの物体がお目見えしている。間近で見ると何か分からないが、少し離れて角度を変えてみる。これは、馬―?

「今年は午年やからね。あと、びっくりしてもらえたらと思って」と話すのは、作者で、鉄を使ったアート作品を制作している菅野英喜さん(70)=兵庫県加西市=。作品タイトルは、その名も「暴れ馬」。2022年、「ニューアートZERO展」の立体造形部門で県知事賞を受賞した作品という。

長年、貿易商として南米ボリビアで生活していた菅野さん。かつてスペインの植民地だったこともあり、現地の建物にはヨーロッパの影響を感じさせる鉄アートが施されていた。

まねをして作品を作り始めた菅野さんは、帰国後、隣の丹波市で開かれる「柏原厄除大祭」で初めて作品を販売。以降、丹波で縁が広がり、同カフェで作品展を開いたほか、猫が遊ぶキャットタワーなども制作。今ではボランティアスタッフになっており、店主の中町結紀さんらを支援する「まめ猫応援団」として活動している。

午年と、同店が10周年を迎えたこと、他店にない空間を演出しようと作品を展示。来店した人々は暴れ馬に圧倒された後、小さな猫たちと戯れている。

「初めて作品を買ってくれたのは丹波篠山の人。縁を感じる」と菅野さん。「この店の良さは、古民家ならではの温かみと、非日常的な空間。『楽しかったな』と言いながら帰ってもらえたら。そのために少しでもお手伝いができたという気持ち」と言い、「暴れ馬のようにさらなる飛躍を」と期待している。

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