丹波市の 「仕事帰りの禁煙セミナー」 の初回が4日、 氷上保健センターで開かれた。 約30人が参加し、 豊中市の薗はじめクリニックの薗院長の 「成功する禁煙のポイント」 と題する講演を聞いた。 薗院長は、 「タバコがやめられないのは、 ニコチンが脳に効いているから。 保険適用もある。 ためらわずに医療機関で治療を。 タバコで死なないで」 と訴えた。
薗院長は、 各国のタバコのCMや包装紙、 タバコの害に関するドキュメンタリー番組などを示し、 「カナダでは、自殺の10倍 (喫煙は) 人を殺すとパッケージに書いてある。 日本はタバコの害について鎖国状態。 本当の話が伝わっていない」 と述べた。
また、 「タバコ規制枠組み条約 (FCTC) では、 『健康、 経済、 環境に及ぼす全世界にわたる破壊的活動』 とされている」 「オーストラリアのタスマニア州では、 公務員は喫煙時間分の給与を引かれる」 などと、 世界と比べ、 遅れている日本のタバコ対策を批判した。
また、 タバコ税による経済効果と、 医療費や火災などの社会的損失を比べると、 タバコを1箱1400円にしないと、 引き合わないことなどを説明した。 治療費についても、 「ニコチンパッチで6500円程度、 飲み薬で1万2000円程度」 と目安を示し、 治療を促した。
同セミナーは、 12日、 19日、 10月17日、 11月21日にも開かれる。 氷上保健センターで、 時間はいずれも午後6時半から。 12日に 「さあ禁煙開始」 と題し、 離脱症状の軽減方法を学ぶほか、 ニコチンガム体験などを予定している。 連続講座で、 受講無料。 最終回での禁煙確立を目標にする。 昨年度は最終的に9人が禁煙に成功した。
市健康課 (0795・82・4567)。