1日未明から2日にかけ、 丹波地域を襲った局地的な豪雨で、 青垣地域を中心に被害が相次いだ。 気象庁によると、 同市柏原町で、 1日午前4―5時に観測史上最も激しい1時間65ミリを観測。 同日正午までに約150ミリを記録した。 土砂崩れによる道路の寸断、 道路や田畑の冠水、 住宅への被害などが相次いだ。 土砂や雨水が流入した住宅や店舗は復旧が進んでいるが、 土砂が入った農地や、 道路が流され寸断された国道429号は全面通行止めが続いている。
道路が10メートル以上流されるなどの被害が出た国道429号。 道路崩壊現場から500メートルほど下流のアマゴ養魚場、 「三渓園」 (足立昭四郎さん経営) では、 アマゴとイワナ数万匹が全滅する被害に遭った。 加古川の最上流・石風呂川から水を引き込んでいたパイプが流され、 新鮮な水の供給がストップした。 体調がすぐれない昭四郎さん (80) を自宅に残し、 片付けに汗を流したとし子さん (73) は3日、 「年も年だし、 営業再開はできないだろう。 お天道さんが、 そろそろゆっくりしたら、 と言っているのだろう」 と、 県内最古、 全国でも最古級の約50年の歴史に幕を下ろす意向を示した。
写真=冠水した丹波消防本部前の道路