県教育委員会は、 篠山産業高校東雲校 (福住) を2011年4月に 「特色ある専門学科を持つ」 単独校に、 同校丹南校 (南矢代) を14年度から募集停止し、 16年3月に閉校する方針を示した。
県教委はこれまで、 県内の5分校を廃止したり、 廃止の方針を打ち出してきた。 方針を決めていなかったのは、 東雲、 丹南両校だけだった。
県高校教育課は、 「他の5分校と同様に2校を廃止の原案で進めてきた」 が、 東雲校は、 ▽農業科として特色ある教育を展開▽ 「農業研究センター」 的な役割を担い、 市内の農業振興に役割を果たしている―などの理由で、 県内分校で唯一、 存続させることにしたという。
一方、 丹南校は、 三田市から通う生徒が多く、 また今後、 三田市を中心に中学卒業見込み者が減少していくことを閉校の理由に上げ、 篠山鳳鳴や三田市の高校など近隣校の普通科に丹南校分の学級数を加える方針を示した。 また、 丹南校のこれまでの取り組みを上げ、 「環境教育など小規模校ならではの手厚い指導をどう引き継ぐかは課題」 とした。
丹南校は1950年、 定時制の篠山農業古市分校として開校し、 69年に全日制に。 75年に農業科から普通科になった。 同校は定員割れが続いており、 全校生92人のうち、 57人が三田市から通う。