JA丹波ささやま職員 411万円横領

2010.05.10
ニュース

 JA丹波ささやま西紀大山支店の金融担当男性職員 (36) が、 顧客の70歳代女性組合員の普通貯金口座から現金約411万円を不正に引き出し、 横領していたことが発覚した。 この額は男性職員が認めた額で、 被害女性はまだあると主張しているといい、 女性以外の余罪も含めて同JAで内部調査している。 同JAが7日、 記者会見を開き、 明らかにした。
 2009年4月から今年1月までに計11回、 10―223万円の普通貯金を不正に引き出したことが判明している。 この職員は、 被害女性の自宅に出向き、 定期貯金切り替えや、 年金共済支払い請求の手続きをする際、 必要のない普通貯金の払い戻し伝票を一緒に渡し、 署名と押印をさせたという。 引き出した額は、 職員が自分で書き込んでいた。 また、 通帳は職員が預かったまま女性に返さず、 通帳を預かった場合に書かなければいけない 「預かり簿」 に記入していなかった。
 女性の口座は、 公共料金の振替専用で、 残高がゼロになったために3月に固定電話の使用を止められた。 不審に思った女性の長男が先月10日、 同支店長に問い合わせ、 男性職員への聞き取りで横領が発覚した。
 男性職員は、 横領した金をローンの返済や生活費に使ったという。 発覚分の全額を借金で用意し、 同JAで預かっている。 被害者にはまだ返済していない。 職員の処分は、 懲戒解雇を含めて検討するという。 組合長らの処分も検討する。
 同JAでは08年3月にも、 今田支店の窓口職員が組合員の定期預金を不正に解約し、 横領するという似た事件があった。
 仲井厚史組合長は記者会見で 「2年前の事件後、 管理体制を徹底したつもりだったが、 甘かった。 指導不足だった」 と釈明。 「一番やってはいけない組合員への裏切り行為。 厳粛に受け止めて猛反省している」 と謝罪した。

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