宝塚警察署長 山内 悟さん

2003.03.16
たんばのひと

安心を届ける警察に
宝塚警察署長 山内 悟さん (宝塚市在住)
 
(やまうち・さとる)1943年(昭和18年)山南町大河生まれ。 山南中、 柏原高、 関西大法学部卒。 66年県警に入り、 機動隊大隊長、 本部駐車対策課長、 豊岡署長、 監察官、 などを経て昨年から宝塚署長。
 
 宝塚市民21万6000人の生命財産を守る先頭に立つ。 「車上ねらい、 ひったくりなどの街頭犯罪が近年目立っています。 犯罪の発生を抑えることが至上命題」 と気を引き締める。
 「毎月平均450件の刑法犯罪が発生しています。 1日に勘定すると15件。 110番通報も1日30件。 このほかヤミ金融のトラブル、 男女間のもつれ、夫婦喧嘩などの相談も多い。 検挙が発生に追いつかない状況で、 警察官がもっと必要」 と強調する。
 「ひったくりは、 大阪で多発していましたが、 尼崎、 伊丹へと北上し、 今は宝塚が多くなっています。 よく言われることですが、 道を歩く時は、 ショルダーバックはタスキがけをするとか、 右側を歩く時は右、 左側通行の時は左に荷物を持ったりして、 ひったくりに合わないよう自己防衛にも心がけてほしい」 と呼びかける。
 「高級住宅をねらう窃盗犯罪が近年目立ってきています。 盗んだ貴金属をインターネット上で販売するなど巧妙な手口も見られます。 留置している犯人から 『30秒あれば、 簡単にカギを開けますよ』 と事情聴取などで聞くと、 犯罪が起きないように抑止していくことが大切ということを切実に感じます」
 今、 一番気がかりなのは、 昨年6月の強盗殺人事件の解決。 「捜査も佳境に入っています。 この事件の解決によって、 市民のみなさんに安心感を届けたい」 と意気込む。
 警察学校の教官をしていたときに送り出した生徒は710人。 「異動するたびに教え子と出会います。 たくましく成長した姿に接するのがうれしい。 部下の多い職場の勤務が多く、 仲人も12組を引き受け、 30年の間に300回の結婚式に出席しました」 という。
 「柏原高校が選抜野球全国大会に出場した時、 高校から柏原駅までパレードしました。 生徒会長として、 先頭を歩いたことが忘れられない。 沿道の人たちも大勢出てきて、拍手をおくっていただきました。 街にも活気がありましたね。 各地の高校生を集めての弁論大会も思い出」

(臼井 学)

関連記事