軟式野球指導功労者で表彰 徳田 和己 (とくだ かずみ) さん

2005.07.07
たんばのひと

 全国大会に2度出場の篠山鳳鳴高軟式野球部監督。 「全国高校軟式野球選手権大会」 が今年で50回目を迎えるにあたり、 主催の高野連が表彰する功労指導者に、 兵庫県から唯一選ばれた。


 「家族やOB会、 歴代の選手たちのおかげでもらえたもので、 本当にありがたい。 特に、 高いレベルのチームを目指し指導に打ち込むには、 家族の協力が無くてはできません。 妻は表彰を知り、 『私のおかげやね』 と言ってましたが、 その通りだと思っています」   「31歳で赴任して以来、 監督や部長としてずっと軟式野球に携わっていますが、 もともとは卓球が専門。 前任校の篠山産業高では、 9年間女子卓球部を指導していました。 篠山鳳鳴の軟式野球部は、 それ以前から全国大会の出場経験がある 『名門』 だったのですが、 当時の私はそれを知りませんでした。 監督になっても気負わなかったので、 予備知識がなかったのが良かったのかもしれません」   「就任3年目で全国大会出場を勝ち取りましたが、 印象に残っているのはその後のことです。 全国大会で3年生が引退し、 選手が8人しかいなくなりました。 練習でキャッチボールをすると4組しかおらず、 さみしいものでしたね。 秋の大会に出るために、 新入部員の勧誘を始めなければいけませんでした。 今でこそ20-30人の部員がいますが、 あの頃はチーム内で紅白戦を行うことが夢でした」   「28日から、 全国大会の県予選が始まります。 3年生にとっては最後の大会なので、 悔いのない戦いをしたい。 軟式球は硬式球よりも飛ばないので得点のチャンスが少なく、 勝敗を分けるのは、 エラーの有無です。 普通に守ればそう簡単には負けません。 チームの力を出し切りたい」


 篠山産業高を2度全国大会に導いた卓球部監督が、 指導の舞台をグラウンドに変えたのは、 「別の人がすでに卓球部で監督をしていたから」。 単純な理由から選んだ軟式野球指導の歳月が、 今年で四半世紀になる。 もう一度全国大会へ-。 もう一つの高校野球の行方に注目したい。 数学教諭。 丹波市氷上町石生。 55歳。

(古西広祐)

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