いよいよ球春。今年はWBC(世界野球)が開かれ例年より早くから楽しませてもらっている。

2006.12.27
丹波春秋

いよいよ球春。今年はWBC(世界野球)が開かれ例年より早くから楽しませてもらっている。王監督やイチローらWBCの活躍組は日米とも、好調なスタートを切った。▼セ・パ両リーグとも混戦となりそうな中で、やはり気になるのは、相変わらず一人取り残された感の楽天。野村新監督が「無形の力を」と選手に発破をかけているが、今ひとつ空回りのようだ。「雲の上の存在」みたいな監督の下で、若い選手らは萎縮しているようにも見える。▼全く空想的な願望ながら、ここでイチローが一肌脱いでくれないか。WBCの日本チームでのイチローの燃え方は尋常でなく、彼のお陰で優勝できたとさえ言えるほどだったが、逆に、「大リーグでは孤独感や空しさを味わっているのでは」と思わせた。▼今年はマリナーズに同僚として加わった城島の活躍が刺激となり、優勝もねらえるのでここ1、2年よりずっと充実したシーズンになりそうだが、何とかワールドシリーズまで進み、その後は、力の衰えないうちにもう一度、日本球界に戻ってほしい。▼彼なら野村監督の言うことが十分飲み込め、若い選手を引っ張っていくこともできる。そして楽天が一転、強豪チームに変身するなら、これ以上のドラマはない。決して楽天びいきでなく、球界全体を盛り上げるために切望する。(E)

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