郡内各町で、合併問題に関する住民説明会が開催されている。合併協による「是非」の方向性確認まで、のこり3カ月。果たして住民からどのような質問が出されるのか注目していた。 今のところ目立つのは「住民投票」と「周辺部取り残しへの不安」の声。正直なところ、昨年末の住民懇談会と大差ない印象が強かった。合併協から示された「将来構想案」は包括的な内容で、具体論になりにくい。説明会に出席した住民の多くは、聞くべきことが見えない状態だったのではと思う。 郡六町の将来を大きく左右する合併論議がいまだに低調なことをうかがわせたが、そのことを一般の出席者に聞くと、多くの人が「まあ、まだ、具体的な話が出ていないのでしゃあないなあ」。という思いのようだ。しかし、「具体的な話」が出るのは、説明会の話を聞く限り、「新市建設計画」の協議が始まってからだ。つまり、10月に「是」の方向性が定まったあとのことである。 7月の意識調査は、郡内の18歳以上の4人に1人に及ぶ1万5千人が対象。「参考」とはいうものの、客観的にみて「住民の総意」とするのに充分な数だろう。「まあ、まだ」のままで、「総意」が決められることがあってはならない。合併協の情報発信は当然として、住民にも、それを積極的に受け取る姿勢が求められている。(古西広祐)