人間関係のストレス

2007.02.19
丹波春秋

 信者から「天国で愛する人々と再会できるというのは本当ですか」と問われた神学者は、「本当です」と答えた。そして、「でもね、他の人々とも再会しますよ」と続けた。天国で再会できるのは、愛する人だけではない。憎らしく思っている人とも再会する、というわけだ。▼とかく人間関係は難しい。ささいな感情のすれ違いから人間関係がこじれ、抜き差しならない羽目に陥ることがある。そんな人間関係にストレスを感じている人はさぞ多かろう。▼柏原健康福祉事務所の調査によると、丹波地方の事業所に勤めている人のうち、ストレスを感じている人はおよそ八割あったという。特に中堅層の四十歳代が顕著で、九割もの人がストレスをためこんでいた。▼その主な原因は人間関係と察せられるが、天国へ行っても、ややこしい人間関係から逃れられないとすれば、ストレスは人である以上、背負わなければならない宿命だと観念するしかない。ストレスと上手に向き合うことが大切になる。▼精神科医の斎藤茂太氏は、人間関係のストレスを減じるには「ありがとう」が効果的だという。人に何かをしてもらったとき、「ありがとう」と口にする。それが人間関係を円滑にし、ストレスの発生を和らげる。おたがいに心の健康を保つため、「ありがとう」をできるだけ使いたい。(Y)

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