住民投票

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 氷上郡六町合併を巡る住民投票条例案が11日、氷上町議会に提案される。 最近の国内の動向では市町村合併を巡る住民投票条例の制定が進んでいる状況だ。福岡県北野町が先月21日に、名張市が先月30日に住民投票条例を制定。さらに、この10日に福井県松岡町で、24日に淡路の緑町、岡山県奈義町でも12月1日に住民投票実施が予定されるなど、これからしばらくの間、住民投票に関する話題が世間をにぎわしそうだ。 名張市を除く、これらの自治体は全て、先に実施された広島県府中町や、滋賀県米原町のように、合併の是非に加え、「枠組み」を問うている。自治体の結婚相手を決める材料という性格が強いように感じる。氷上郡のように「是か非」だけを問う住民投票を実施したのは、今のところ埼玉県上尾市くらいしか見られない(結果は「反対」が「賛成」を上回った)。 これは、枠組みが決まっている自治体は、住民投票条例を制定していない結果の裏返しとも言えるだろう。合併が決まった静岡市と清水市、つくば市と合併した茨城県韮崎町のいずれも住民投票条例案は否決された。 全国的に先例が少ないことからも、氷上町を始めとする郡内議会の判断は、郡民だけでなく、全国的に注目を集めるかもしれない。(足立智和)

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