半夏生

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 7月に入り、日中のうだるような蒸し暑さにすっかり気力減退。これはたまらないなと思っていたら、「半夏生(ハンゲショウ)」という節があることを教えてもらった。 夏至から数えて11日目にあたり、今年は7月2日だった。漢方に用いる「半夏(ハンゲ)」(カラスビシャクの球茎)が生えるころ、という所から付いた名前だそうだ。 このころに咲く同名の花がある。別名を「半化粧」または「片白草(カタシログサ)」といい、先端の葉数枚の半分ほどだけが白く変わるところから名付けられたのだそう。ドクダミ科で、写真を見ると丹波でも見覚えのある植物だった。粋な名前がついていることを知ったので、花を見かけた時は今までより親しく感じることだろう。 篠山の女性がメール通信で、「半夏生の花が咲くころが一番だるくてしんどいとおじいさんがようゆうとったった」という話を書いておられた。しんどさも、花と関連づけると少し和らぐような気がするのは私だけではないだろう。 またこの方は「夏とうまくつきあう方法として、花はひとつのポイントになる」とも。初夏を知らせるノウゼンカズラ、ムクゲ、サルスベリなどももう咲いているそうだ。 ここは私も見習って、“花”に注目して心の“涼”をとってみたい。(徳舛 純)

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