夏休みの朝のラジオ体操に参加する子供の数が、どことも少なくなっていく様子なのを見ながら、ジョギングから帰宅して新聞を広げると、「男性人口、初の減少」という見出しが飛び込んできた。▼少子化に伴って日本の人口が再来年あたり以降、減少に向かうのは周知のこととは言え、男子に限ってはいよいよ現実になった。さらに、増え続けていた3大都市圏(東京、名古屋、関西)のうち、関西も減少に転じたとあり、二重のショックだ。▼6府県のうち大阪、京都が減少に転じ、増加は兵庫と滋賀だけ。兵庫は震災翌年の96年に大きく落ち込んだことがあるので、その分、割り引いて考えなければならない。東京圏のみが増加し、ほかはどこも減少という傾向がこれから当分続いていきそうだ。▼その中で興味深いのは、沖縄が東京を上回る増加率を示していること。詳しく調べてみたいが、出生率が高い分、自然増加が多い、つまり、住み良い環境のため比較的安心して子供が産めることが大きな要因ではないか。▼丹波地方の出生率は、全国平均よりはかなり高いが、さらに高めていくためには「住み良さ」が至上命題となる。先日発表された全国ランキング(東洋経済新報社)で篠山市が中の中、丹波市が中の下程度にとどまったのは残念だった。役所も民間も一層の努力が必要だ。(E)