先日、家に帰ったら、知らない人から電話があったという。聞き覚えのない名前だったが、携帯電話の番号が控えてあったのでかけ直すと、「初めましてー。今、イベントの案内をしているんですけどー」と、軽い調子の女性の声が返ってきた。「何かの勧誘だな」と思ったので、「はあ、そうですかー」と答えて電話を切った。 これは「変な電話やったなあ」で済んだのだが、篠山では今年に入ってから、“変な電話”では済まない怪電話が発生している。暴力団関係者を装った何者かが、子どもを脅して個人情報を聞き出そうとする事案だ。同様の電話は、数年前に大阪市内でも問題になり、このときは教材販売会社の社員がかかわっていたそうだ。 進学の時期とも重なる新年度の前には、子どもの情報を得ようとする電話がどこでもよくあるという。電話勧誘や訪問販売に使う名簿作成に利用するため、あの手この手で情報を集めているようだ。 今回篠山であった怪電話も、名簿作成が目的だと見られる。家に大人がいないことを確認しているという点でも非常に悪質だし、脅された子どものショックを思うと、とても腹立たしい。しかし、かかってきた電話すべてを怪しんで、出ないわけにもいかない。何とか解決する手立てはないのだろうか。(坂本守啓)