改正道交法から1年

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 「改正道路交通法の施行から1年。氷上郡の状況はいかに?」と、柏原署に話を聞きに行った。施行直後は減少していた飲酒運転の検挙数が増加に転じているのではと考えていたが大違いだった。 施行前1年と施行後1年の検挙数を単純に比べるとおよそ3分の1、取り締まり実施回数に差が少ないと思われる「強化月間」の11月でも、2分の1以下の検挙数にとどまっていた。数こそ違えども、この傾向は篠山市でも同じ様子。まさに「激減」という感じだ。 長引く不況に、この法改正が追い打ちをかけて、外に出てお酒を飲む人が減った。「昼メニュー」を始める飲食店が増えているのも、これと無縁ではないだろう。法改正の影響を聞きに行ったある酒屋さんでは、「ごくまれだが昨年、夜のお客がゼロという料飲店もあったらしい」と話してくれた。 手前勝手な理由で交通事故を引き起こす飲酒運転は、決して許してはいけない。その厳しい視線は、社会全体が共有しつつある。しかし、その「代償」として、まちの活気の表れでもある「夜のにぎわい」が衰退していくのは寂しい…。 なんだか答えの出ない問答になりそうなので、この辺でやめておこう。もやもやした気持ちは、お酒で陽気に発散だ。タクシーに代行運転、電車もあることだし。(古西広祐)

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