有線放送

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 氷上町の有線放送が3月末で終わる。防災行政無線へのシステム変更に伴うもので、これまであった朝、晩の放送も、内容を大幅に見直す方向で検討されている。朝の放送(午前6時半)は目覚まし代わりに、夜の放送(午後8時50分)はテレビドラマの始まりや、子どもの就寝時間が近づいたことを時計代わりに知らせた。やかましいと感じた人も中にはあっただろうが、「節目の音」として、暮らしの中に深く溶け込んでいる。 昔は「デンスケ」という携帯用録音機材をかついで町内を走り回って録音し、夜の放送に間に合うように編集して放送していたそうだ。また、「北小学校5年の○○○○です。みなさんおはようございます」という具合に、あいさつに町内児童の声を使った時代もあったそうだ。 また、「無線」の利用を定める電波法で、営利目的の放送が禁じられているため、氷上町の隠れた名物「コマーシャルの時間」の放送がなくなるのが実に惜しい。氷上町の人は当たり前のように思っているようだが、極めてユニークな存在だ。料金は、町民は原稿を2回読んでもらって4200円。町外の人は、6300円。以前は西脇市など、近隣市町の業者からの広告申し込みも多くあったそうだ。 放送終了まであとわずか。一度広告を出してみてはいかがだろうか。申し込みは氷上町役場へ。(足立智和)

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