篠山市の篠山小学校と岡野小学校の5年生が、総合的な学習の取り組みを発表し合う交流会を開いた。篠山小学校は地元の名物料理や地域の特産を使った家庭料理を、岡野小学校は丹波立杭焼をテーマに取り上げ、寸劇にして発表した。 面白かったのが篠山小学校の発表。調べたことをテレビ番組に見たてた劇に仕上げた。料理のコツは料理番組に、鯖寿司のルーツは歴史番組に、豆知識はクイズ番組にして紹介。さらに番組の間にはCMも“放送”し、会場の笑いを誘っていた。テレビ世代の現代っ子ならではの楽しい構成だった。 来年度から本格的に始まる総合的な学習。この2校以外にもユニークな取り組みを先行して実施している学校は多く、中学生になると、災害時の救急体制について調べた今田中学校のように、感心してしまうほどの立派な提言をまとめてしまう。 学校完全週休2日制もスタートし、基礎学力が低下しないかという課題も聞こえてくるが、総合的な学習に取り組む子どもたちを取材するたびに、子どもたちの楽しそうな笑顔と出会う。 来年度から子どもたちがどんどん地域に帰ってくる。好奇心に満ち溢れた子どもたちの“取材”を受けた時、地域の大人たちはどれだけの言葉や、行動や、生き方、考え方が示せるだろう。そう考えると背筋が伸びる思いだ。 (芦田安生)