農業委員選挙

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 4月の統一選への関心が高まるなか、篠山市長、市議補選の立候補予定者説明会には、それぞれ定数を越える陣営が出席し、取材する側としても「いよいよ」と気が引き締まった。 一方、すでに選挙戦の火ぶたがきられている選挙がある。市農業委員会委員選挙だ。市内6選挙区のうち、2選挙区でそれぞれ立候補者が定数を1人超えた。同市(旧多紀郡)では30年ぶりのことという。 農政の課題が山積するなかで農業委員の責務は重要だと言える。ただ、少なくとも過去30年間は、集落や選挙区内での調整による無投票が通例であり続けた。 ある現職の委員は、「調整ではなく、やる気のある人が選ばれる選挙にならなければ」と話す。篠山市に限らず、〇〇委員会と名のつく会合を取材すると、いつも同じような顔ぶれがそろっていることは珍しくない。この委員が訴える「やる気」とは縁遠い感じだ。 行政からの委嘱ではなく、選挙で選ばれる委員であるからこそ、二つの選挙区で選挙戦になったことが、これからの農業委員のあり方を問い、農政への関心が高まることにつながればと願う。今回に終わらず、毎回選挙が行われるようになれば、農政も少しずつ良い方向に向かうのではないか。同委員選挙はきょう16日、投開票される。(芦田安生)

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