電気

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 先日、篠山市西岡屋から山南町の工業団地、氷上町の大森義一さん宅、春日町役場、市島町の桑村農園「カキナリエ」と巡る丹波イルミネーションツアーに出かけ、眼福に預かってきた。 13日の朝、「東京電力が点検のため、原発全て(17基)を来年4月15日に停止する見通しで、3月に寒い日が続いた場合、電力の供給不足になる可能性がある」というニュースをテレビで見た。停電ですら最近は滅多にないのに、供給不足というのは不謹慎かもしれないが、おもしろいと思った。 諸外国から、「日本では水と安全は無料のように思われている」と言われるように、電気も料金を払ってはいるものの「安定的に供給されて当たり前」という感覚でいる。実際はもろいものなのに。 丹波の住民有志が、間ばつ材などを使った発電を研究しようと、NPO法人設立を目指して動き始めた。電気を作るという発想がおもしろい。最終的には売電し、目指すは地域経済の自立だ。原油は限りがあるし、原発はこわい。丹波で電気自給を考えるのも、将来を見渡すと、決して突飛な発想とは言えない。 丹波の木で作った電気を使ってイルミネーションがともされる日が来るのを楽しみに待ちたい。仮に電気の供給が不安定で、途中であかりが消えても、「足らず」を楽しむ心で「節電」と笑ってすませたい。(足立智和)

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