柏原町の下水道事業にかかる消費税の還付金申告が多すぎたとして、柏原税務署から指摘を受けている。最終的な払い戻し額については、まだ流動的な要素もあるそうだ。 他町で聞いた話だが、下水道事業が始まったころの1989年、当時の担当者は解説本で還付が受けられることを知り、税務署に相談に行ったという。しかし担当者は「還付は受けられない」と門前払い。何度足を運んでもらちが明かないため、一足飛びに大阪国税局へ出向いた。国税局では「還付が受けられるケースにあたる」とのお墨付きをもらった。翌日には打って変わってすぐに申告受け付けがされたそうだが、還付金申告が受理されるのに2年かかり、「税務署も個別の税について専門家ではない」という印象を受けたという。 もちろん、現在とは状況が異なるが、今でも「担当者が変わって指導が変わった」という話を聞く。法律に基づいて仕事をしているのだから、担当によって見解が異なるということはないはずだが、消費税というのはそれほど複雑な仕組みだということかもしれない。 税の専門家ではない自治体担当者が算定しているのだから、ミスが起こり得る可能性もある。最終的には分からないことはきちんと聞く、という姿勢がミスを防ぐ最善の方法なのではないかと思う。(徳舛 純)