丹波市の二〇〇七年度当初予算案が発表された。辻重五郎市長は、地域づくり、教育、健康のまちづくり、定住対策、廃棄物処理施設整備、少子化対策の六分野に重点的に予算配分した。 特に力が入っていると感じるのが、教育だ。最も多い十一事業をあげ、うち八つが新規事業と、熱意が伝わってくる。新規事業は、わが子の十四歳の誕生日に家族が手紙を贈る「誕生日ホットライン事業」(約七十万円)、軽自動車の小中学校への配備(約二千四百九十万円)などだ。地元間ばつ材を使った机・いすの導入も全市に拡大する(約千六百五十万円)。 もの足りないと感じるのが、健康のまちづくり分野だ。三千三百万円強と、軽自動車と机・いすの合計金額より少ない。これで医療問題や健康寿命日本一の推進に取り組むわけだが、他分野と比べ、金額、中身とも見劣りがする。「日本一宣言」は何だったんだという感があるし、医療問題は、市が検討を始めるのが遅かったことが、当初予算に対応策に係る費用を計上できない事態を招いた。重点配分の考え方は評価できるが、難しい分野により多く配分してほしかったとの思いが残る。(足立智和)