「柏原病院の小児科を守る会」が、署名運動を始めた。会の設立に、はからずも、関わることになってしまった。というのも、存続の瀬戸際にある柏原病院の小児科・産科の問題を、幼い子を持つ母親がどう考えているのか、生の声を聞かせてほしいと開いた座談会の出席者が意気投合し、運動を始められたからだ。 座談会で聞いた、小児ぜんそくの子を持つ母親の話に、心が震えた。発作が起き、午後9時に病院へ。30人近く患者がおり、点滴をしながら順番を待ち、午前1時から診察、入院できたのが午前4時。朝7時半に母親が目覚めた時、「処置しておきました」のメモが置いてあった。この母親は、「我が子が大変な目に遭った」と怒るのでなく、「私が途中寝ている間も、先生は寝ずに診てくれた」と、医師への感謝、気遣いの言葉を口にした。 メンバーの中では、「子も親も大変だけれど、お医者さんも大変」は、常識だ。今の柏原病院小児科の「外来予約制」に不満の声も聞くが、本当に必要な人がかかれる体制は、かろうじて維持できている。医師が増えなければ、それすらなくなる。母親たちへの応援は、mamorusyounika@yahoo.co.jpへ。(足立智和)