酒井市長の手法

2007.08.23
未―コラム記者ノート

 篠山市で酒井市政がスタートして半年近く経ち、市長の手法のようなものが、少し見えてきたように思う。 政策では、これまでで最も目立つのは財政再建へのスタートダッシュで、就任後すぐ、財政見通しを洗い直し、「このままでは3年後に予算組み不可能」の危機予測を発表した。「本当のことを知らせ、市民の理解を得て乗り越えるしかない」という姿勢で、自らも「給与2割、ボーナス3割カット」を実行した。 しかし、市民の中には「市の財政が『危ない』と言い過ぎると、かえって人口が減る」と心配する人も少なくない。先日発表された14項目の行革案は、「来年度に取り組むために検討している」ものであって、市職員組合とまだ合意のめどが立っていないものも含まれていた。市職員の人件費に手を付けることも視野に入っているからか、職員から「モチベーションが下がった」との声も聞く。 スピード感も大事だが、今後、行革で市民の負担が増すだろうなか、篠山への愛着、より良いまちにしようという気持ちが増す方向へ、リーダーシップを発揮してもらいたい。(徳舛 純)

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