救急、2市で議論を

2008.01.12
未―コラム記者ノート

 昨年12月に篠山市が「救急医療体制調整委員会」を立ち上げ、丹波市も年末に「救急医療対策委員会」を設置した。丹波医療圏を作っている2市で、救急のあり方を考えるべきではないのか。 脳や循環器系疾患の多くを他地域の医療機関に頼らざるを得ない問題は横に置くとしてもなお、丹波地域の救急には課題がある。▽救急車を呼ぶまでもない、入院する必要もない、軽症のけが、病気を診る夜間の救急診療所の未整備▽5病院で救急輪番(当番)制度を敷いているものの、当番病院の体力や設備などの違いから、「すすんで受け入れる」「どこも受け手がなかった場合の『最後のとりで』」と、「当番病院」の捉え方が病院間で異なっていることに起因する受け入れ姿勢の違い▽当番病院への行政の支援の少なさ▽当番病院が市民に知らされていない▽市民に当番病院の意識がない―などだ。 夜間救急診療所1つをとっても、1市で実現は困難だ。例えばアルバイト医師を招き、日替わりで診察にあたってもらう。月、水、金曜は丹波市で、火、木、土曜は篠山市で、というように。悩み、課題は同じ。1市では小手先の対策しかできないだろう。(足立智和)

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