兵庫医大篠山病院 「病院運営協議会」が始動

2008.12.04
丹波の地域医療特集

 兵庫医科大学は1日、 篠山市と7月に締結した同医大篠山病院の運営と整備に関する基本協定書に基づく 「兵庫医科大学篠山病院運営協議会」 の第1回会合を同病院で開いた。 会長の福田能啓同病院長が 「総合診療科」 の創設をめざす方針を示したという。 メンバーは医大、 市、 県、 市民代表、 市医師会代表ら13人。 市や市民の意見を病院運営に反映させるための会で、 半年に1度のペースで会を開き、 財務状況の報告などを行う。
 副会長は同病院の古出隆士副院長と佐々木周一事務部長。 このほかのメンバーは山中史代篠山病院総看護師長、 飯田俊一医大理事、 金野幸雄副市長、 前田公幸市健康福祉部長、 植村仁一市消防長、 清水昌好柏原健康福祉事務所長、 高岡道雄県健康局長、 松本正義市自治会長会長、 山鳥嘉彦市医師会長、 ほか県内の医療施設経営者1人。
 第1回会合は、 今年度上半期の運営状況が報告された。 同病院によると、 今年4―9月末の1日平均患者数は、 外来が約360人、 入院が約120人。 2005年には外来の1日平均が400人を超えていたが、 後期高齢者医療制度の実施に伴う影響などで患者数が減っているという。 病床数は200床で、 うち174床が稼動している。 決算期は3月で、 今年度の財務状況公開は、 次回5月ごろの会合になる見通し。
 過去3年間で看護師が10人減っており、 医師の充実と看護師の補充がもっとも大きな課題という。 また、 市などから運営補助金を受けるにあたり、 医大本院 (西宮市) でも勤務している同病院医師の人件費をどう算定するのかなどのルール作りを進めている。
 医大は国、 県、 市の支援を受けて180床の新病院を建設する。 年内にも建築確認申請をしたい意向で、 来年4月に工事着工、 2010年3月の完成をめざしている。

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