市民が動く

2009.02.12
未―コラム記者ノート

 「篠山は盛り上がらないところ」―。篠山を回っていると、篠山の人自身からこういう言葉を聞くことが何度かあった。行政や市民の新しい動きにすぐ乗る人は少ないという意味もあるとすると、今それが少し変わってきているようだ。 篠山市が「篠山再生計画」で市民センター図書コーナーの無人化を決定。「ボランティアでの運営体制が整わなければ貸し出しはやめる」としたところ、定員30人に対し80人もがボランティアに応募した。応援団がこんなにいるというのは心強いと感じた。 兵庫医大篠山病院にも応援団ができた。一人で産婦人科を背負っている医師に感謝を伝えようというお母さんたちの「池田義和先生に感謝する会」。ママさんネットワークで地区代表をおいて800枚のチラシを配り、メッセージを募集中だ。 篠山病院が存続か撤退かで揺れていた時、篠山病院の関係者から「篠山の人は本当に篠山病院を必要としているのだろうか」という気弱な言葉を聞いた。今回は先生個人に対しての運動ではあるが、病院全体、地域医療全体へのあたたかい支えになると思う。        (徳舛 純)

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