春の自然観察で思う

2009.03.20
未―コラム記者ノート

 「春の自然観察」に出かけた。趣味で長年続けている私の恒例行事。 早速、篠山川上空を飛ぶツバメを今年初めて発見した。繁殖のため、今年もはるか北方から帰ってきたのだ。長旅の疲れをみじんも感じさせない軽快な飛翔を見せ、私の頭上をかすめた。 春霞の向こうでは、カラスが巣作りの真っ最中。体にそぐわないほど太くて長い枝をくちばしにくわえ、よろめきながら飛んでいる。 集団で巣を構えるアオサギたちは、すでに川沿いの大きなムクノキを今年の繁殖場所に決め込んだようで、大きな巣を完成させていた。 生死をかけて冬の季節を生き抜いてきたからこそ、春を迎えた喜びはさぞかし大きいことだろう。 巣作りを終え、献身的な子育てがまもなく始まる。そんな小さな野生動物たちの暮らしの中から、我々が学ぶべきことはいくつもある。これらの模様なども、紙面を通してお届けできたらと思う。 また人里で暮らす野生動物の宿命とも言える「人とのあつれき」「共存の難しさ」なども取材していけたらと思う。  (太治庄三)

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