アフリカ医師ら来丹 守る会と再生ネット視察

2009.06.30
丹波の地域医療特集

 アフリカ4カ国の保健、 医療関係者が26日、 県立柏原病院の小児科を守る会と丹波医療再生ネットワークの視察に訪れた。 公衆衛生や人的ネットワークの構築方法を学ぼうというもので、 丹生裕子代表と里博文代表が会の取り組みを紹介、 視察団は活発に質問を投げかけていた。
 フランス語を公用語としているブルキナファソ、 ニジェール、 ベニン、 セネガルの9人。 医師、 看護士、 保健センター長、 臨床検査技師など。 母国では、 大規模予防接種計画や、 地域マラリア対策調整官、 衛生・衛生設備などの業務に就いており、 JICAが派遣する青年海外協力隊員と協力し、 母国のへき地で任務にあたる。 JICAの業務を受託している国際看護交流協会 (本部・東京都) からの依頼で受け入れた。
 里代表は、 電子カルテや音声入力装置など、 自身が経営する皮膚科医院の設備や代表的な疾患を紹介。 日本で病院勤務医が減った理由を説明し、 同ネットワークメンバーの構成や住民啓発、 医師への差し入れなどの取り組みを報告。 会が作成した啓発ビデオ 「今ここであなたが倒れたら」 を見せた。
 丹生代表は、 「こどもを守ろうお医者さんを守ろう」 など、 守る会のスローガンや冊子やステッカーづくり、 講座の開催など、 具体的な取組みを紹介。 同会をモデルにした絵本 「くませんせいのSOS」 を紙芝居にし、 上演した。
 再生ネットとの意見交換では、 日本では人口10万人あたりの医師数が200人であるのに対し、 セネガルでは1人、 ブルキナファソでは1人以下であることや、 90%の患者が伝統医療を経た後に西洋医療を求めること、 保険がなく全額自費診療のため、 「お金がない人は、 病院に連れてきても治療が受けられず、 神にゆだねるということになる」 などと、 現地のようすを話した。
 また、 「守る会は、 我々の励ましともなるもの。 住民のメンタリティは違うと思うが、 地域や住民が医療に参加するのは良いこと」 (ニジェール・看護士)、 「医療機関にヒエラルキーがあり、 拠点病院と出先診療所の連携という考え方がなかった。 医療者どうし、 また、 医療者と非医療者のネットワーク構築に動きたい」 (セネガル・医師) と、 感想を語った。 里代表が、 「国は違えど、 目の前の患者さんを助けるよう、 がんばりましょう」 としめくくると、 温かい拍手が沸き起こった。

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