検査は外来で、薬は持参

2009.07.02
未―コラム記者ノート

 県立柏原病院の医療費支払い制度がDPC(包括支払い制度)に変わった。従来の出来高部分と、「1日あたりいくら」の包括部分を足したものが、入院医療費になる。従来は平屋建てだったのが、二階建てになるイメージ。 国は、2階部分について、病名、術式ごとに、平均在院日数と、「1日あたりいくら」という「標準単価」を事細かに決めている。標準以上の医療行為に、国は金を出さない。胆石で、腹腔鏡下の胆のう摘出手術をした場合の平均在院日数は9日。「1日あたりの単価」は、5日目までが2万8110円、6日目から9日目までが2万780円。「1日あたりの単価」は、検査や薬の費用を含んでおり、医師が「良かれ」と思って検査をすればするほど、病院の持ち出しが増え、赤字がかさむよう制度設計されている。 国は、DPC指定の有無を、診療報酬を決める材料にしかねず、DPCに移行しておかなければ、急性期病院として生き残れなくなる可能性がある。患者にできるのは、検査は外来で、常用薬は、入院前にかかりつけ医でもらって病院へ行く事を意識すること。 (足立智和)

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