「犬猿の仲」を利用

2009.11.23
未―コラム記者ノート

 サルによる農作物の被害を食い止めようと先日、サル追い犬「モンキードッグ」の導入研修会が篠山産業高校東雲校で開かれた。いわゆる犬猿の仲を利用して猿害を防ごうというわけだ。 なぜ近年になり、サルやシカ、イノシシなどによる「獣害」が増えてきたのか?植林の影響、山の幸よりも畑の作物のうまさを知った、猟師人口の減少と高齢化など、様々な要因が挙げられるが、大きな原因は、イヌが放し飼いされなくなったことではないか、と考える。これには専門家の方も同じ見解を示されていた。 私が小学生の頃まで、イヌは放し飼いが普通だった。そのころは田畑の周囲に獣害防御の柵を設けるなんてことは一度もなかった。放し飼いされたイヌが自分の縄張りパトロールのついでに、人里に近づく獣を森の奥へと追い返していたのだろう。 サル出没時に放たれたイヌが、人に吠えたり咬んだりしては話にならない。迷惑にならないよう、しっかりと服従訓練がされ、篠山市内に生息しているとされる約150頭のサル軍団に立ち向かえる利口なモンキードッグの育成が急務だ。  (太治庄三)

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