小野(220床)、三木(323床)の両市民病院の統合(450床を建設)に続き、加古川市にある加古川市民病院(411床、市が経営)と神鋼加古川病院(198床、企業経営)が、来年4月に統合することが12日、発表された。非公務員型の地方独立行政法人という新しい経営母体をこしらえ、2病院を運営する。将来、新病院(600床)を建てる計画だ。 加古川市民病院も、県立柏原病院と同じで、14―15人いた内科医が3人に減ったことで、黒字から1年で一気に8億円の赤字に転落した。医師が増える見込みがない市民病院について加古川市が取り得る選択肢は、統合のほかには、1赤字をかぶり続ける2廃止3売却4移譲―。神鋼病院は、医師数は安定しているが、規模の小ささ故の先行き不安と経営の舵取りの難しさから、「悪くならない、今のうちに」との思いと推察する。 病院規模や現在の医師数、人口で丹波地域と同規模か、それより大きく、経営もましな3市の市民病院が、単独では「存続不能」と判断した。丹波地域の病院について、県知事は1を選択しているが、その選択は妥当か。(足立智和)