整形外科患者の搬送

2010.08.09
未―コラム記者ノート

 丹波市消防本部の上半期の救急搬送患者の市内医療機関への収容率は、55・4%だった。ここ2年ほどはずっと50%台で推移している。 篠山市消防のデータは見ていないが、過去データから、70%台が維持されていると推察する。両市の収容率の差は、救急対応できる整形外科の有無。ささやま医療センターの整形外科が充実しているのに対し、丹波市には整形外科医が複数いる病院がなく、緊急手術が必要な外傷患者などの受け入れが難しい。市内のどこかの病院に整形外科医が2人、3人と集まらなければ、篠山市ほどの市内収容率を丹波市では望むべくもない。 4月に運航が始まった豊岡病院からのドクターヘリ。上半期に丹波市に11件飛来したうち6件が整形の患者だった。程度にもよるが、骨折で豊岡までヘリで運ばれるのは、自分であればご免こうむりたい。願わくば近隣市の病院に搬送されたい。すぐに丹波市内で整形外科の救急対応ができるようにはならないので、どこに患者を搬送するのか、一旦市内病院で収容してから転院搬送するのか、ヘリが最善なのかなど、「あり方」を考えてほしい。   (足立智和)

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