水稲裏作にキャベツを 農家所得増加へ提案 JA丹波ひかみ

2011.02.13
ニュース

 農家所得の向上につなげようと、 JA丹波ひかみは、 今年から水稲と小豆の組み合わせによる 「2年2作」 にキャベツ栽培を取り入れた 「2年3作」 を推進する。 水田の裏作を有効利用するもので、 同JAは、 反あたり10万円ほどの収益があると推計している。

 1年目は水稲を作り、 秋に米を刈った後、 キャベツを植え、 2年目の春までに収穫。 その後、 同じほ場で小豆を栽培する。 青垣地域で今年度取り組んだ農家のデータでは、 苗を自家育苗することで経費を抑え、 反あたり9万3558円の利益をあげた (人件費は別)。

 キャベツは反あたり400ケース (M8個、 L6個入り) が目安。 同JAは、 管内12カ所で 「彩音」 「春ごのみ」 「うまだま」 「夢ごろも」 の4品種を作付けし、 玉太りや収穫時期など、 丹波市にあった品種の選定を進めている。 青垣町東芦田営農組合の状況を参考に、 冬キャベツの栽培ごよみも作成した。

 同JAが、 「小豆栽培後のほ場に小豆栽培」 (小豆の連作) 「キャベツ跡のほ場で小豆栽培」 「キャベツ跡のほ場に土壌改良材を加え、 小豆を栽培」 ―の3種類の方法で行った栽培試験では、 が最も有効との結果が出た。 土壌改良材とキャベツ残さをすきこむやり方で、 小豆の製品重量でより3割増し、 のほぼ倍の収量があった。

 同JA専任営農相談員の山本健太さんは、 「重量野菜で、 作業の手間から個人で大量に作るのは難しいかもしれず、 集落営農向きかもしれない」 と言い、 「有利販売の方法を検討し、 農業収入の増加につなげたい」 と話している。

 同JAは今年、 キャベツ収穫の後、 小豆が始まるまでにブロッコリーを挟む 「2年4作」 も研究する。

 

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