循環器救急の再開

2011.06.22
未―コラム記者ノート

 県立柏原病院の循環器内科が、5年ぶりに平日夜間の救急受け入れを再開した。同病院は、丹波地域で最高次の「準3次」の機能を有していた。緊急心臓カテーテル手術ができる循環器内科と、脳神経外科の機能が、「準3次」にあたる。医師不足で両方が失われていたが、片方が戻った。
 7月に丹波市出身の循環器内科専門医が帰郷、同科は5人になる。神戸大医局人事が2人、丹波市に地縁、血縁のある人が2人、技術習得のためにやって来た後期研修医が1人だ。同科トップの河悟さんは、後期研修医を一人前に育て、人材育成の実績を作り、後に続く若手医師の招へいにつなげたいと考えている。前院長からの「教育ができる病院として再建」する流れが、継続されている。
 救急受け入れの再開は、丹波市内の医療機関の助けにもなる。一旦収容して手に余る場合、市外搬送せざるを得なかったが、県立に運べる。篠山市の救急隊にとっても、三田市民病院と選択ができる。
 2度と戻らなかったかもしれなかった機能が5年で回復したのは、幸運だ。赴任して下さった医師に感謝、神戸大に感謝だ。(足立智和)
 

関連記事