日本のへそゴマ研究会会長 岡義之さん

2011.12.22
たんばのひと

金ゴマ特産化に貢献

(とくおか よしゆき)西脇市在住

 1944 (昭和19) 年、 丹波市氷上町油利生まれ。 旧姓・谷口。 柏原高、 関西学院大卒。 兵庫相互銀行 (現みなと銀行) に入行。

 西脇市の新しい特産品 「金ゴマ」 の仕掛け人。 日本列島の中央に位置する西脇は 「日本のへそ」 と呼ばれることにちなみ、 「日本のへそゴマ」 と名づけ、 商標登録もした。 ユニークな名前に興味を持ったマスコミがしばしば報道。 話題を呼び、 市内の栽培面積は年追うごとに拡大している。

 定年退職後、 西脇の実家に帰郷し、 農業を始めた。 転作作物を思案していたとき、 丹波市で黒ゴマ振興会が設立されることを丹波新聞で知り、 設立総会に参加。 黒ゴマ栽培を試みた。 すると 「コメを作るよりも高収入が得られた」。

 市役所で農業関係の市、 県職員、 JA職員らにゴマ栽培について話したところ、 話が盛り上がり、 市役所の若手職員が 「日本のへそゴマ」 の名前を発案した。 「名前が良かった。 若手職員が一番の功労者です。 ただ、 へそゴマが黒ゴマではちょっとグロテスクなので、 金ゴマに変更しました」。 2008年、 「日本のへそゴマ研究会」 が発足。 翌年、 会長に選ばれた。

 ゴマは、 種子の色で黒ゴマ、 白ゴマ、 金ゴマに分けられるそう。 ゴマ全体の国内自給率はわずか0・1%。 金ゴマはさらにその数字を下回る。

 3年前、 62人で始めた金ゴマ栽培だが、 今年は約200人が栽培。 面積は、 当初の2ヘクタールから8・2ヘクタールに拡大した。 台風のため、 出荷数量は昨年の4・1トンに及ばなかったが、 「ここ2、 3年で10トンにするのが目標」 という。 地元の道の駅などで販売しているが、 希少な国内産で、 無農薬・無化学肥料で栽培していることもあって需要は多く、 現状の生産量では追いつかないという。

  「西脇には、 ひょうたん栽培の愛好家が多いので、 ひょうたんにゴマを入れて商品化することも夢みています。 ひょうたんからゴマ、 です」 と笑った。

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