厚労省が14日、全国の100歳以上が初めて5万人を超えたと発表した。100年、1世紀。いやはや、本当にすごい。
ところで、政府は7日、新高齢社会大綱で人生90年時代をうたい、「意欲と能力のある高齢者には、社会を支える側に回ってもらう」とした。つまり、隠居せずに働いてほしいということ。激動の時代を生きてきた人たちに労働力としての期待があるともいえる。
今後、100歳以上はさらに増えていくことになるだろう。織田信長は「人間50年」と舞ったが、「人間100年」も近い。
一方、大卒者56万人のうち、8万6000人が進学も就職もしていないという。極論を言えば、高齢者に働いてもらい、若者が働かない。なんとも困った構図だ。
仮に私が100歳を迎えるころ、このまま働かない同世代が多ければ、若者から邪魔者扱いされていないだろうか。戦々恐々である。
今月17日は敬老の日。近い未来、私たちの世代も高齢者だから敬われるのではなく、敬われるべき高齢者でありたいと強く思う。(森田靖久)