丹波市氷上町鴨内でツキノワグマの出没が続いている。最初の痕跡が見つかってから3週間以上たつ。「こんなに長く居座られるとは」と、地元の人は困惑気味。木に残っているカキをもいだり、ワナを仕掛けるよう要請したり、思いがけない師走を迎えている。
クマに壊された社に残っていたハチミツをなめてみた。甘かった。別の場所では、クマがかじったカキが転がっていたのでなめてみた。カキは短時間で酸化して黒ずむが、鮮やかなオレンジ色のまま。ついさっきまで食べていた風。これは渋かった。もう1つなめたが、渋かった。甘い先端部を食べ、渋味が残るヘタに近い周辺は食べ残していた。甘党、と言うより、食べ物が豊富にあるので、選り好みしているのだろう。
県外で2度クマを食べたことがある。刺身を食べたお店でどうやって捕まえるのか聞いた。「雪が降る前に冬眠しそうな場所の目星をつけておいて、寝てるところを…」と、教えてくれた。人間は賢いというか、ずるいというか。
寒さが厳しくなってきた。そろそろ冬眠してもらい、騒動をおしまいにしたいもの。(足立智和)