篠山産業高校丹南校では、郷土料理や間伐作業、しめ縄作りなどの体験を通じて、先人たちの知恵や身近な環境問題について学び、考える3年生対象の「里山文化」という授業を行っている。2007年度から始まった同校独自の設定科目で、17日に今年度の里山文化がスタートし、取材でお邪魔した。初回の講座は、こんにゃく作り。アクを抜かずに口に入れると、病院に担ぎ込まれるほどのエグ味を持つこんにゃく芋が、ひと手間かけるだけでお馴染みのこんにゃくになることを体感し、さぞかし楽しかったことだろう。
里山文化は、年間を通じて13講座実施している。残り12講座も草木染めやつる細工、シカ肉料理など、充実のラインナップだ。次回24日は山菜教室。これまで何気に見てきた雑草や木の芽がおいしく食べられると分かったときの感動は大きい。私もその昔、タラノメやクサソテツ(コゴミ)、アザミなどが食べられることを教わった。それ以後、この時期の散歩がまるで宝探しをしているかのようでおもしろくなった。こんな感動を授業の中で味わえるなんて、なんともうらやましい。(太治庄三)