日本実践空手道橋道場主宰 橋直弘さん

2014.07.31
たんばのひと

強さと優しい心養う

(たかはし なおひろ)西宮市在住

 1983年 (昭和58) 大阪府豊中市生まれ。 吉見小学校卒業後、 西宮市に転居。 神戸国際大学付属高校卒。 空手4段。 橋道場事務局 (0798・49・7150、 http://www.takahashi–dojo.com/

 西宮と神戸に空手道場を持ち、 出身地の丹波市市島、 氷上町でも道場を開く。 「空手を始めた中学2年当時は、 怠惰な生活をし、 改まらなかった。 友人の親に当時一緒にいた仲間と強制的に空手道場に入門させられたのがきっかけ」 と話す。

 小学生のころは、 サッカー少年。 空手は、 もともと自分から進んで始めたのではないうえ、 稽古の厳しさも重なって、 すぐにやめようと思ったが、 たくさんいた生徒が次々にやめ、 とうとう1人になった。 指導者 (師範) と1対1の練習で、 信頼関係が生まれ、 生活も変化した。 「自己中心的な態度から仲間を思いやる心が芽生えた。 1つのことを一生懸命やり遂げれば、 必ず道は開けることを、 自分の経験を通して、 子どもたちに伝えたい」。

 努力の末、 極真空手の全国大会学生部ベスト8入賞。 ALL JAPAN格闘空手選手権大会 (ノールールの空手大会) に最軽量出場で無差別級優勝。 黒帯取得後、 プロ格闘家としても活躍し、 昨年度キックボクシング日本ランキング9位、 と輝かしい成績をあげた。

 故郷のためにお役に立てればという気持ちで、 西宮から丹波市内の道場に通う。 130人の教え子のうち、 丹波市内の道場は20数人で、 4歳の子供から50歳代の大人まで幅広い年代を指導。 実家のお寺(大勝寺)の道場では、 子どもたちの勇ましい掛け声が響く。「空手を通じ、 自分に対し強くなれたり、 他人に優しく出来る人間性を養いたい」 と情熱を注ぐ。

 毎年、 西宮市で 「不動心杯ジュニア新人空手道選手権大会」 を橋道場の主催で開き、 丹波市内の道場を含め、 500人近くが集まる。 「いやなことから逃げ続けていた自分を変えてくれたのが空手。 空手に出合えて良かった」。

 

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