ボランティア

2015.01.29
丹波春秋

 災害復旧の手助けだけでなく、日常の暮らしの中で個人でもグループでも、実に様々なボランティア活動があることを、元日号の本紙で知った。ウォーキングの傍らゴミ拾いをする人、殺処分前の猫を保護し、「猫を養うために働いている」と笑う人、公衆トイレの清掃を続ける仲間…。▼篠山の地域医療支援グループの松本さんが「新たに入る人には『誰かに認められるとか達成感を求めるのでなく、心や感謝の気持ちをもとに活動してほしい』と伝える」と話しているのに感服した。▼新春のテレビ番組で吉永小百合さんが「夢千代日記」について話したことにも通じると思う。「被爆のため身体を病む夢千代がどうして誰にでも観音様のように接しられるのか、初めは不思議だったが、『そうすることで自分が支えられているのよ』というせりふで、よくわかった」と。▼昨年交通事故で亡くなった貝原前知事が、その3カ月前の県職員OB会報に、持論の「78歳定年制」を踏まえて、その歳を越えた高齢者は何をして日々を過ごせばいいかについて書いている。▼「旅行や美味しい物を食べに行く感覚的な楽しみ、趣味の芸事や勉強に励む知的な喜びも良い。しかし誰にでも出来て、かつ生き甲斐を感じられるのは奉仕。これこそ精神的な感動であり、最高の幸せであろう」。(E)

 

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