田舎の光になるか

2015.02.14
未―コラム記者ノート

 篠山市内でインターネットを活用した企業の取材が相次いだ。一つは同級生3人が地元で立ち上げたウェブ制作などを扱う「いなかの窓」。もう一つは、ヘルメットやワイン用品のウェブショップを運営する「TRYS株式会社」。
 ネットは広大だ。紙媒体にもあるようなネット広告が収入源になるし、パソコンの向こうにある日本全国、あるいは世界中の人々が市場になる。そこには、目の前にある世界と別にもう一つ世界があるようにさえ思える。
 記者もパソコンで記事を書くし、買い物も時々する。しかし、それはネットのほんの一部に過ぎない。それを突きつめれば事業になるということを、そして、田舎でもできるということを両社が証明しようとしている。
 共通点は、「ネットで篠山を盛り上げたい」。収益を上げ、雇用を生み、移住者も増える、と見ている。
 企業誘致は大きな税収を呼び込む地方のカンフル剤だが、なかなかどうして難しい。しかし、たった数坪の事務所から全国を相手にできる可能性もある。ネットが田舎の光になるかもしれないと思う取材だった。(森田靖久)
 

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