歩く楽しみ

2017.05.25
未―コラム記者ノート

 非日常という言葉に魅かれる。パターン化した日常生活を離れて、居場所を見つけるとリフレッシュできる。
 毎年この時期に開催される福井県の若狭・三方五湖ツーデーマーチに参加した。2日間に全国各地から延べ約4300人が参加するイベント。今年は2日目のみ10キロコースの参加だった。真夏を思わせる天気のなか、三方五湖と空の青色を見ながらのウオーキングは格別だった。
 開会式で大会長の森下裕若狭町長が、自作の俳句で歓迎のあいさつをしたのにはほっこりした。中村良隆副町長は、「梅干し5粒を食べて歩けば大丈夫」と特産の「若狭の梅」をしっかりPRした。
 26回目のイベント。10数年年前から友人に誘われて参加している。1日目は日本遺産の「鯖街道」の宿場町として栄えた熊川宿を通るコースもあった。熊川宿といえば、数年前に鯖街道の特集記事の取材でも訪れた思い出の地。
 帰りには、日本名水100選の瓜割りの滝から流れる水を飲んだ。綾部市山中のシャガの群生地には目を見張った。日常に戻り、この記事を書いている。「若狭路を歩く背中に初夏の風」。(臼井 学)

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