文化体験と教育

2017.06.17
未―コラム記者ノート

 県知事選挙が告示され、5選を目指す現職に新人3人が挑む。丹波地域でどれくらい候補者の顔が見えるのかも関心度を占うバロメーターだ。
 ある時、丹波市内にIターンした木工作家に、住民の生活ぶりを尋ねた。「農作業などでみなさん毎日忙しい。中学生はクラブ活動に時間を費やしている。もっと、個人や家族で文化的な行事に参加できるようになれば」という。
 中学2年生のトライやるウイーク。生徒は自分で考え行動し、責任を持つという社会人のルールに触れる機会になった。お膳立てされた所に出かけるのではなく、物を作りだしたり、芸術作品の鑑賞を通し、創造性を養う機会を持つことが自分で考える力を身に付ける。体験の積み重ねが大切。
 「丹波地域外にも文化や自然に触れる所は多い。外からの目で、丹波の良さを感じてほしい。クラブ活動の時間を少し減らし、家庭で文化的環境を保てる時間も取りたい。教育を見直して」と其木工作家は力説する。
 関心のあるテーマと公約を照らし合わせると選挙も身近になる。「ゆとり持ち踏み出す一歩親も子も」。(臼井 学)

関連記事