友人4人とネパールのヒマラヤへ。ほんの真似事のトレッキングだったが好天に恵まれ、エベレストを初め6~8千メートル級の山々を満喫した。
カトマンズから飛行機、ヘリコプターを乗り継いで、標高3800メートルのシャンボチェ空港へ。高所順応のため1時間半ほど下って拠点の村、ナムチェのロッジに1泊。翌朝5時に目が覚めるとみぞれや雹が舞い、約500メートルの急坂を登る今日の行程が案じられたが、1時間でからりと晴れ上がり思わず歓声。
高山病の兆候を訴える人もいて、標準の2倍の5時間をかけて、シャンボチェ空港のさらに奥のホテル・エベレストビューを目指す。3900メートル。日大山岳部OBの宮原巍氏が建て、エベレストが12全室から眺望できる。夕方の雪が上がり、満月も浮かぶ夜半の空に“冬の大三角”がすぐ目前に迫って来た。
翌日は奥に少し降りたクムジュン、クンデ村へ。緑の屋根で統一され、エベレストに初登頂したヒラリー卿が寄贈した中学校や病院がある。牛や犬がそこここをうろついている。ここからさらに5、6日かけて歩いて行けば標高5500メートルのエベレスト・ベースキャンプに着くのだが、我々のレベルでは無理。
頂上まで登った日本人は1970年の植村直己以来2百人余りとか。その道のりの遠さを実感しつつ下山した。(E)