兵庫県と京都府をまたぐ「北近畿」を舞台に学ぶ「北近畿みらい塾」の19年度第1回講座がこのほど、京都府宮津市で開講。今年度は来年の大河ドラマ「麒麟がくる」でも話題の「明智光秀の足跡を辿る」がテーマ。初回は約100人が受講した。
ミップル・コミュニティホール(同市浜町)での講演「光秀と三女玉と細川藤孝・忠興」で、講師の森島康雄・京都府立丹後郷土資料館資料課長は「光秀の娘で忠興に嫁いだ玉(ガラシャ)は本能寺の変後、京丹後市弥栄町味戸野に幽閉されたとの伝承が定着しているが、同時代の資料はなく、幽閉地は丹波だったという異説もある」、「細川氏は側近として仕えた将軍足利義昭が信長と離反すると信長に従い、本能寺の変の後は光秀からの加勢の要請を断って秀吉に仕え、関ヶ原の戦いでは家康の東軍につくなど、情勢をすばやく的確に判断することで、後世まで生き延びて繁栄を持続できた」などと話した。
参加者はこの後、光秀首塚のある市内の盛林寺や、光秀が築城に関わり細川家居城だった宮津城跡などを見学した。
同講座はNPO法人「北近畿みらい」(四方八洲男理事長、事務局京都府綾部市)が主催。11月まで計6回に渡って、丹波篠山、福知山、亀岡、大山崎、大津などの光秀ゆかりの地を巡回して開かれる。