ワラの大蛇がガブリ! 無病息災願う珍しい行事

2020.01.13
ニュース丹波市地域地域

健康で過ごせるようにと、ワラの大蛇に頭をかんでもらう子ども=2020年午後零時0分、兵庫県丹波市山南町で

ワラの大蛇をかついで村内を回り、無病息災や五穀豊穣を祈る珍しい伝統行事「蛇(じゃ)ない」が、兵庫県丹波市山南町で12日、行われた。

江戸時代から続いており、市指定無形文化財。同町応地地区の大歳神社境内に新ワラを持ち寄り、約20人が朝から3時間がかりで長さ約8メートルの大蛇をないあげた。

完成した大蛇は若手男性5人でかつぎ、各所で勢いよく暴れながら全38戸を回った。

応地地区の前には川が流れており、昔、川向こうで遊んでいた村の子どもたちが、急な大雨で橋が流され、帰れなくなって泣いていると、どこからともなく大蛇が現れ、胴体を橋にして渡してくれた―という伝説が残っている。

大蛇にかんでもらうと、子どもは学業の成績が上がり、大人は病気などが良くなるともいわれており、各家では訪問した大蛇にあやかりながら、お酒などを渡してかつぎ手たちをねぎらった。

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