缶集めて”バースデーケーキ”を 目標200キロ、児童会が挑戦 創立10周年の小学校で

2020.01.30
ニュース丹波篠山市地域地域

アルミ缶つぶしは朝の風物詩。児童会役員以外の児童たちも協力している=2019年1月22日午前8時7分、兵庫県丹波篠山市日置で

兵庫県丹波篠山市の城東小学校が2月に開く創立10周年を祝うイベントの参加者に配るケーキの購入費用に充てようと、児童会が主体となり、アルミ缶の回収に励んでいる。目標量は200キロで、昨年6月から回収を始め、今月28日時点で約90%の182・5キロに到達。家族や地域住民の協力も得ながら進めており、始業前の玄関先で児童会役員らがせっせと缶をつぶしては、重さを計る作業を繰り返している。児童たちの挑戦は成功なるか―。

2010年、3校が統合して誕生した同校。今年度で創立10周年を迎え、2月1日に記念イベント「ハッピーテンプロジェクト」を開催する。

学校運営協議会とともにイベントを主催する児童会では、昨年からプロジェクトをスタート。内容を議論する中で、「10周年は学校にとって誕生日。誕生日といえば、バースデーケーキ」となり、児童たちも大好きなケーキを購入することになった。

集まったアルミ缶を満足そうに眺める児童会役員ら=2019年1月22日午前8時23分、兵庫県丹波篠山市日置で

イベントの予想参加者数は400人。小さなケーキを予定するが、児童分だけで2万円が必要となる。「児童分の費用だけでも自分たちで集めてこそ意味がある」と感じたため、普段から行っていたアルミ缶回収に着目。それまでの回収は主に地域の人が学校に置いたボックスに入れており、これとは別に、ケーキ用は校内に呼びかけて回収を始め、児童会新聞などで啓発しながら、少しずつ回収量を増やしてきた。

取り組みを知った家族や地域の人たちも協力。「これ持っていき」と、空き缶を手渡してくれることもあるという。

週3日ほど、児童会役員が計量しやすくするために缶をつぶしており、計量するたびに校内に総量を掲示し、さらなる回収をアピールしてきた。記念イベントまで残りわずか。児童会では啓発を続けながら、ラストスパートをかけている。

児童会長の男子児童は、「つぶすのが大変」と苦笑しつつ、「みんなで助け合って一つのことを成し遂げるという活動につながっている」と笑顔。前会長の女子児童は、「城東小は協力し合える学校。ぜひ目標を達成したい」と意気込んでいる。

配布予定のケーキは参加者や児童への土産用。イベント内では紙などで作った大きなケーキを披露し、10周年を祝う。

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