宅食増えラップ需要増 「クレハ」一時は生産すぐ出荷も 増税駆け込み以来の状況

2020.06.02
ニュース丹波市地域

新型コロナウイルスの影響で、外出自粛や在宅勤務、臨時休校などにより自宅で過ごす人が増えている。これに伴い、外食を控え、食事を自宅で取る回数が増加していることから食品用ラップの需要が高まっているという。「NEWクレラップ」の商品名で知られる食品用ラップを製造する兵庫県丹波市柏原町の「クレハ樹脂加工事業所」では、市場の需要が平時と比べ増加している。

市場全体を前年同月比でみると、3月、4月いずれの月も110%と増加している。

同事業所では、通常一定量の在庫を確保するようにしているが、新型コロナの感染拡大の危機的状況が報じられ始めた3月上旬から発注が増え始め、3月末頃には、「生産したらすぐ出荷という日々が続いたが、連休以降は落ち着いてきている」と、副事業所長の田山太一さん(58)。「この状況は、消費税が8%に引き上げられた2014年の、増税前の駆け込み需要以来」と話す。

生産体制は、新型コロナ以前から高稼働。「今、需要増に応えようと、増産に取り組んでいるが、現時点では厳しい。何より事業所で感染者が出たら生産に影響が出ることから、従業員の感染予防対策を徹底しながら、安定生産、安定供給に努めたい」と気を引き締めている。

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